「クモ妄想狂」
これは、貸し本時代の短編であるが、おもしろい話である。クモを極端に恐れる男の財産を奪うために、男にクモがいると
脅かしショック死させようとする。しかし本当にクモがいたために脅かした男が逆に死ぬという話。
「紅グモ」
クモマニアの先生(?)の元に嫁いだ女。実は財産をのっとろうという悪い女だ。前の奥さんの子供二人をなきものに
しようと、お姉さんの方に「紅グモ」なる毒グモを体内に入れてしまう。死んだと思われたお姉さん、棺の中で蘇る。
必死の思いで棺から出たが髪は真っ白になっていた。(江戸川乱歩の「白髪鬼」か?)
ばあやのふりをして屋敷に入り、奥さんへの復讐をする。奥さんは奥さんで妹の方をどうやって殺そうかと思案している。
ところが、紅グモはお姉さんの体の中で繁殖していたのだ。ひからびたお姉さんを尻目に紅グモは新しい体を求めて、妹の友達に
寄生する。その友達というのが性格悪いから大変なことになってしまう。
学校の時計塔に巣を作り獲物を見つけては血(?)をすするというありさま。
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「女王蜘蛛の舌」(神の左手悪魔の右手)
ペンションにやってきた想少年。その界隈に住む大きな館では女王蜘蛛が若い男のエキスを漁っていた。
想少年を連れてきた医師の青年に目をつけた女王蜘蛛は、彼をとりこにすべくフィアンセを殺し、フィアンセになりすます。
すごい蜘蛛の群れの絵は見ていて気持ち悪くなるほどでした。楳図センセ、ほんとにクモが大キライなんすか?
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